書きたいものを、好きな時に、好きなだけ。
<< December 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

* Trick or Treat *
【 罪過×姫 】
※ 1人×姫の3カップル話
※ 短い短いお話が3つ


***


「グラッドくん」
「 …… あぁ、あんたか」


招かれた部屋の中にはもう既に大量のお菓子の山。
私が持ってきたお菓子の量とついつい比べて溜め息をひとつ。


「くれるんだろ、それ」
「えっ」
「だから、それ。 食うぞ、一緒に」


無表情のまま近づいて籠入りのお菓子をひったくる手。
もう片方の手は強引に私の手首を掴む。


「合い言葉を、まだ聞いてないよ」
「 …… あー」


気だるそうな眼がきらっと光った気がした、


「 Trick or Treat 」


その光にほんの一瞬見とれている間に、
私の頬に甘い香りの唇が降ってきた。




***


スペルヴィアさん、やっぱり怖いです私。


( ラスに会いに行くの? じゃあ … これね )


身体の線がはっきり強調されるタイトスカート。
コンセプトは 『逮捕しちゃうぞ★』 とのことで
…… 恥ずかしいったらない。 ミニスカートのポリス姿。


あぁもう、どうしよう。
ラスさんのお部屋の前でどぎまぎ、もじもじ、
どうしようどうしよう、さっきから何人もの使用人の
方々と会釈をしている。 ロングコートを羽織っていてよかった。


「 …… ね〜ぇ。 そこにいるんでしょ? 」


開けてもいい? って。
うそ、どうして分かるの。
待って、駄目ですとか言いにくいけど、でも。
まだ、その、心の準備が。


「もう我慢出来ないよ。 開けていいよね? 」


…… 部屋に招き入れられたあとは。
散らかる服と靴下。 手錠で繋がれた手首と手首。
首筋の痺れと赤い痕。 耳に残る甘い声音。


( Trick or Treat … ? )




***


「イラさん」
「わぁ …… 」


私の仮装を、眼を輝かせて見つめてくれる貴方。
ほら、中に入って、招かれた貴方のお部屋中に飾られた
かぼちゃのオーナメントやキャンドルに心が浮き立つ。


背中に、腰に回される貴方の細い腕。


「イラさん …… あの、 …… ? 」
「駄目。 …… もう、待てない」


優しい手のひら。
匂いつきのカラーインクで化粧をした頬に寄せられる細い指。
いつもより濃い色の私の唇を、いつもと同じように食む貴方の
吐息の甘さに痺れた瞬間、舌を滑り込まされる。


「んっ …… ! イラ、さんっ … んっ …… 」
「 …… ん、 …… 好き、だよ ……… 」


昂りは2人分。
キャンドルを灯すだけの薄暗い部屋に吐息とくぐもった声が浮かぶ。


「っはぁ、はぁ …… もう、イラさん … 」
「ごめんね。 …… あまりにも君が可愛くて」


優しい手のひら。 私の大好きな。


「イラさん、先に悪戯したから … お菓子は無し、ですね」


ちょっぴり意地悪をしたくなってそんなことを言えば、
しゅんと下がっていく眉。 ごめんなさい、すごく可愛い。
ただただ愛おしい。


「嘘ですよ」
「 …… 意地悪だね」


至近距離。 笑い声がふたつ。


「 …… Trick or Treat? 」
「じゃあ …… イラさんがいちばん欲しいものを、あげます」


次の瞬間にはもう、私は貴方のもの。






--------------------------------------------------------------------------------------------------
はっぴーはろうぃん!!!